消しゴムは必要か?

2016.10.23

表題について、みなさまはどう思われますでしょうか?

…不要でしょう。

 

勉強を進めていくと間違うところはたくさんあります。計算などで間違う、スペルをうろ覚えで書き間違う、勘違いして書き損じるということはよくあります。当然のことです。

ただし、ここで消しゴムを使うと、正しい答えで簡単にリセットされてしまい、その間違いがなぜ起こったのかもよく考えないうちにリセットされて、心に残らなくなってしまいます。仕上がりがきれいで見やすくなるというメリットはありますが、二度と間違わないように心に残すという意味で、消しゴムは使わないほうがよく身につくものです。

消してしまっては確実にモノにするのはかえって遅くなるということです。消しゴムは使わないようにしましょう。

むしろ、自分のミスの傾向を把握できるようなノートこそ有効なのです。

たとえば、英語の問題をこなしているときに、一度はでてきた、一度は覚えたはずの単語や熟語をミスったときほど悔しいことはありません。

そのような場合、確実にモノにするには、間違えたものだけを記録する「ミスった集」というノートをつくることです。とにかく意味のあいまいなもの、スペルのうろ覚えのもの、片っ端から書き留めて、週に一度は開いて覚えなおすというものです。覚えたものは跡が残るように一本線で消していきます(消しゴムはだめ)。 こうするとどんどん覚えていく楽しみも味わうことができます。

計算ミスにしてもそうです。

計算を間違えた行があったとして、すぐ下の行に改めて書き始めればいいのに、わざわざ消して書き直す。

しかもその際に、必要な数字まで消してしまったり、消し方が不完全でプラスマイナスの符号を見間違えたりと、計算ミスのオンパレード。

そして、中には間違えることが恥ずかしいのか、書き直して、正解を書いてしまったりして、ノートに○をつけて終わりにしちゃう。

試験勉強って、間違えたところ、知らなかったところを明らかにして、そこを集中的に徹底反復することにより、どんどん穴をふさいでいくものです。結局、間違えたところを放置したままだと、必ず同じ間違いを繰り返します。

そして、解いて間違えたところはテキストに必ず×印を残しておくことが必要。かならず解きなおします。

間違えたところに目をつぶり、正解を写しておしまいというのでは単なる作業ですよ。

計算ミス、スペルミス、こういった、もったいない失点こそ、あなどるなかれ。

消しゴムを使わない! こういうところから、勉強の仕方そのものの学習が始まる気がします。

 

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